住所:東京都千代田区丸の内1−6−4 オアゾ B1
お客様の声
神戸屋レストラン丸の内店 様
店舗名:「神戸屋レストラン丸の内店」料理長 兼 副店長 小関 博之 様
神戸屋レストラン丸の内店 小関シェフへのインタビュー映像
奥出雲薔薇園との出会い
この「香り」をお客さんに伝えたい!
2年前の夏に、僕の懇意にしている八百屋さんで、IGSの鈴木さんよりご紹介いただいて、一泊二日で島根まで行ったのが最初の出会いです。
夜中の3時頃に起こされて、真っ暗な薔薇園の前に立たされて、なんなんだろうと思っていたら、徐々に日が上がってくるわけですよ。 やっと光がさしてきて、見えるようになった時に、初めてそこが薔薇園だとわかってきたわけです。 すると、だんだん香りがしてくるんですよ。
えっ、これ、薔薇の香り? その薔薇の香りが自分の中に入ってくる感じ。 すると興奮してくるんですよ。
すると、パートさんたちが、これから薔薇を摘む、っていうんですよ。 えっ、なにもこんな時間に摘まなくても、昨日の夕方につぼみの段階でとったらいいじゃん、 って思ったんですが、 いえ、今日咲く薔薇を、虫が入る前に積むんです。 つぼみの段階でとったら、そこで止まってしまうから、くるんとした薔薇しかとれないんです。 でも、開いてる薔薇をとったら、そのまま開いていくんです、と。 へー、生きてるんだ。 と思いましたね。
だから、この時間なんですね。 だから、一泊二日できてくださいって言われてたんだ、と納得しました。 薔薇園の中に実際に入ってみると、無農薬とかっていう世界を超えて、ビオトープに近かったです。 本当に自然の環境で、水たまりはあるし、そこにオタマジャクシはいるし、カエルはいるし 沢蟹はいるし、もうトンボやら、バッタやら、テントウムシやらいるし。 そういう環境の中で、薔薇の花が咲いてくる。 咲き切ってしまうと、虫に食べられてしまうから、この時間に皆で摘み取る。 その作業を見たときに、すごいなと、思いました。
とにかく、すごいこだわりなんですよ。 そのこだわりをひしひしと感じる中で、香りがだんだんたっていく薔薇園に入っていったら、 ちょうど朝露が薔薇の花びらについているんです。 その朝露を吸ってみたら、香りの入った朝露を吸って飲んだみたいな感じになって、うわ~~~、これはすごいわ! この香りをお客さんに伝えられたら、最高だな! この感動をお客さんに伝えてみたい! と感動しました。
不満も一瞬で掻き消えるほどの「香り」
その後、積んできた薔薇を、パートさんたちが仕分けするのを一緒に手伝っていたんですが、
とにかく基準が厳しい!
こんだけ摘んできて、全部食用に回せるわけじゃなくて、
食用に回せるのは、ほんとににごく一部の優秀な薔薇だけ。
その後、フレグランスウォーターを20kgの薔薇から蒸留してとるところを見させていただきました。
なかなか出てこないので、待ちくたびれて、若干、いいかげんにしろ、という思いも出ていたんですが、
二時間くらいたったころに、湯気が立って、最初の一滴が垂れ始めました。
その一滴が垂れ始めたら、ふわ~~~~っと、
もう部屋の中に、ものすごい薔薇の香りが立ちこめてくるんですよ。
うっわ~~~~~ すごい!!
なにこれ!!
不満なんて一瞬で消えちゃいました。
これはすごいと、惚れ込んでしまいました。
そして、あっ、これがあの朝露だ。
これを薔薇に乗せて、お客さんに届けよう。
そしたら、僕があの時、感動した薔薇園の体験が伝えられるだろうと思いましたね。
福間さんの異常なほどの情熱に感化されて
そして何より、福間さんという生産者の情熱。
ちょっと普通の人にはあそこまでできないですよ。
この薔薇園を、たった一本から接ぎ木してつくった、という
あの情熱は、並々ならないものがありますね。
薔薇っていうと、必ずハウス栽培ですよ。
それを完全無農薬で、普通の路地でやっていて、あんなふうに収穫して、
もう、こだわりが異常ですよ。
そして、薔薇園の周りは水田だったんですが、それが普通の米じゃなくて、山田錦だったんです。
どうしてなのか聞いてみると、山田錦は、普通の米と比べて稲わらの量が倍ほどあって、
薔薇にはその稲わらが必要なんだ、と言われるんです。
そして、12月になると薔薇は終わりますが、私たちの仕事は終わりません。
こっから5月までの間、薔薇園をどうやって豊かにしていくか、次の薔薇がしっかり咲くようにと土に稲わらを与えるんです。
その薔薇にふさわしい稲わらは、当然無農薬でなくてはいけないし、同じ環境で育った安心安全なものでなければならない、と言われるんですよ。
それを聞いて、この福間さん、おかしいわ。
完全に気がふれてるわ、と思いましたね。
もう、言ってることと、やってることがすごすぎて。
そうしてできた、あの「さ姫」の香り、あれはもう他にはないです。
お客さんにもそういう話をします。 当初は、僕は薔薇を使うつもりはなかったんですよ。
でもこの奥出雲薔薇園に行ってみたら、物語があまりにもすごすぎて、食材云々の前に、福間さんの情熱に感化されちゃって、もうやろう、と思いましたね。
奥出雲薔薇園の薔薇を使い始めた経緯
苦労の末に、奥出雲薔薇園の全てを伝える一皿 「クレオパトラのサラダ」の誕生
先にこの日に薔薇の食事会をするということを決めて、お客さんに告知して、
そこからメニュー作りをスタートしました。
しかし、実際に取り寄せて、試作をしてみたら、なかなかおいしい物が作れない。
食事会までの時間の余裕もなく、本当に苦労しました。
先にお客さんに告知してしまっているので投げ出すわけにはいかず、やるしかない!
という想いでやっていたのが本音のところです。
それでも試作を続けていく中で、甘みとの相性がいい、オイルとの相性がいい、ということがわかってきました。
すると、それを一番活かせるのがサラダだろうと思い、それを、薔薇園のイメージで創ろう。
ということで、「クレオパトラのサラダ」が生まれました。
名前をクレオパトラとしたのは、僕が必死にやってるのをみていたスタッフの女性の方が、
世界三大美女のひとり、クレオパトラが、自分の美しさを保つために、アンチエイジング効果があるということで、薔薇を食べたり、薔薇の部屋で寝ていたり、薔薇の香りを嗅いでいた、
ということを調べてくれて、それを活かして、「クレオパトラのサラダ」と名付けました。
薔薇と、フルーツと、野菜。
そして、香りを包むために、セロハンで包み、その上をテントウムシがついたクリップで止めました。
薔薇園のビオトープの環境をお客さんに伝えたいという想いをこめて、
クリップをテントウムシにして、本当に無農薬でやると、こうやって虫が止まりに来るんだよ、
ということを伝えたかった。
そのことを伝えながら、最初の食事会で薔薇を皆さん食べてもらいました。
そして、開けたら香る、というのを、物語も含めて、福間さんの想いも含めて、
奥出雲薔薇園の全てを伝える一皿として、「クレオパトラのサラダ」が生まれました。
それが、奥出雲薔薇園さんの薔薇を使い始めた一番最初ですね。
従来の薔薇と、奥出雲薔薇園の薔薇の違い
圧倒的に違うのは、香り! 「さ姫」の香りは他にはない!
他と圧倒的に違うのは香りですね。
「さ姫」の香りは、他にはないです。
僕の料理との相性を考えた時に、
あの香りが、味を生み出していている。
あの香りが、雰囲気を作り出してる。
そして、なによりも、福間さんであったり、あの薔薇園の姿を、お客様が想像してもらえる。
実際に行ってないお客様が、もうあの薔薇園に行ったかのような気分で繋がれる。
うわっ、すごい、っていうふうに繋がっていくんですね。
それが、あの「さ姫」のすごさなんですね。
他の薔薇園はいくつも知ったし、取り寄せてもみたけれども、
結果的には、クレオパトラのサラダは、福間さんの薔薇がある5月中旬から12月末まで、
その時期だけが「クレオパトラのサラダ」の季節ということにしています。
もう他の薔薇とは比較できない香りです。
それがあの「さ姫」ですね。
お客さまのご感想
誰一人、嫌だと言われたことはない。 みんな驚愕、そして、笑顔に。
お客様は、まず最初に、まあきれい、と驚かれます。
そして、みんな笑顔になられます。
「さ姫」は、薔薇の中でも、赤よりもちょっと濃い、真紅の薔薇というか、
その濃さと、ピンクの「アップルローズ」の2種類あるのが魅力ですね。
あの色合いがすごく素敵なんですよ。
まずその見た目のきれいさで、まあきれい、と驚かれます。
そして、「さ姫」は香りが圧倒的にすごいですから、
開けた時に、もうその香りだけで、お客さんが喜ばれる。
もうすごいです。
他の薔薇を食べたことのある人も、食べたことのない人も、
これにはまあ、驚きですよね。
自分の想像をはるかに超えている。
たぶん、今まで花屋さんで薔薇の香りを嗅だことがあったとしても、あそこまで強くなかった。
それと、僕は今まで香りのついたワインとかは、これは食べ物じゃないって、身体が拒絶するんです。
ところが、「さ姫」は天然のものなんで、まったく違和感なく身体が受け容れるんですよ。
自分がそれを受け入れられるから、お客様にも安心してお出しできます。
お客様も、僕が自信を持ってだすから、自信を持って食べていただける。
そして、ものすごく感動してもらえる。
今まで、嫌だ、と言われたお客様は一人もいないです。
今まで出してきて、この香りはちょっと・・、と言われたことがないです。
それが、あの香りのすごさだと思います。
サンマリノ共和国での晩餐会にて
海外でも大絶賛。 こんな料理は初めて食べた!
サンマリノ共和国というところで、日本とサンマリノ共和国の友好記念行事の晩餐会がありました。
本来は他の方がメインシェフだったんですけれども、諸事情で突然いけなくなってしまったんです。
250人も参加する国と国との親善行事ですから、どうするんだろうと思っていたら、
今回シェフをやってくれないか、と言われたんですよ。
それじゃあ、ということでやらせていただきました。
「クレオパトラのサラダ」は、もう僕の料理の代表的な一皿になっていたので、僕にとっても代表的な料理を出してみたかった。
そこで、あの奥出雲薔薇園の福間さんの「さ姫」の薔薇を使った「クレオパトラのサラダ」を、晩餐会の最初の一皿で出すことにしました。
それは、僕にとってもひとつの夢でした。
本当は、あの情熱的な福間さんとその娘さんを、つれていきたかった。
本当は、三人で、あのテーブルにクレオパトラのサラダが並んだ光景を一緒に見たかった。 見せたかった。
皆さん、まずあの香りに驚いてましたね。
開けた瞬間の香りが素晴らしい、こんな料理は初めて食べたと、言っていただけました。 こクレオパトラのサラダだけは、時間をとって説明したくて、通訳までつけて、説明しました。
島根県の奥出雲で、福間さんという方が、無農薬で、路地で情熱をもって育てている。
普通の人にはあそこまでの情熱は出せない。もう薔薇に取りつかれてしまったような人です。
その薔薇を託されて、今日、日本から持ってきました。
皆さんにそういう想いで食べていただいたので、もう感動ですよ。
日本の方はもちろん、イタリアの方も、素晴らしいです!と感動していただけました。
大成功でした。 今までにない料理が出てきましたと言われました。
言ってみれば、ただの薔薇とフルーツの入ったサラダですよ。 それで感動する、という。 それがあの「さ姫」という薔薇のすごさだと、僕は思ってます。