住所:島根県大田市大田町大田イ−403−5
お客様の声
さんべ食品工業(株) 様
会社名:さんべ食品工業(株)勝部 様
さんべ食品工業 勝部 様へのインタビュー映像
奥出雲薔薇園との出会い
展示会に一緒に出店して隣り合わせ
2005年くらいに、東京の展示会で出店したら奥出雲薔薇園さんと隣り合わせになって、その時に奥出雲薔薇園の福間社長から、薔薇のジャムが出来ないかと相談されたのが始まります。
その当時、地元でブルーベリーを栽培している会社があり、そこの社長さんからブルーベリージャムの委託製造をしないかと声をかけてもらいました。
その納入先が約25万人の会員がいる生活クラブ連合会(生協)にブルーベリージャムを納めている企業組合ワーカーズ・コレクティブ凡様でした。
そのくらい会員が多いと自社製造だけでは間に合わず、委託製造できる会社を探しておられました。生活クラブからもさんべ食品の工場を見学に来られ、指定された設備を整えて許可をもらいました。
基本となるジャム製造の設備を折角整えたので、余力のあるときに、できれば地元の農産物を使ったジャムを製造したい思いがあったときに、ちょうど奥出雲薔薇園の福間さんから薔薇ジャムの話をいただきました。
商品開発について
製造販売からOEMへ移行
ペクチンを使うジャムがその当時はまだ主流で、現在はペクチンを使わないジャムが増えていますが、その当時ペクチンを使わないで作るジャムは珍しく、さんべ食品としても新たな挑戦でした。
しかし、ペクチンの代わりに何を使えば良いのか悩んでいると、奥出雲薔薇園の福間社長から、世界遺産として有名な石見銀山は梅の名所だよね、梅はバラ科だよと教えてもらいました。 それで、梅を使ってジャムの試作をしたら、とろみもあって色もよくて、予想以上においしいジャムができました。
奥出雲薔薇園さんが三刀屋に薔薇園をやっておられたので、そこで初めて薔薇ジャム「ロゼシーズ」のお披露目と販売をさせていただきました。
しかし、日数が経つとジャムの色が赤から黒っぽくなってしまい、さらにフタを取った部分にその黒いジャムがついて見た目がよくない状態になってしまう。 賞味期限を10ヶ月にしたいんだけど色の問題で出来ない、じゃ、梅の量を減らすことで色の変化を抑えられるんじゃないかと減らしたら、今度はとろみが出ないと試行錯誤の連続でした。
原材料の奥出雲薔薇園さんの薔薇は無農薬栽培に近いため価格が高くなって高級なジャムになって販売するのが難しくなりました。
そこで、瓶やパッケージを高級感のあるものに変えて、販売先も高級志向のところを選んで販売してみましたが、苦戦しました。
販路拡大に苦慮していて断念しようとしていた時、ちょうど奥出雲薔薇園さんも自社ブランドで薔薇の加工品を販売したいということだったので、さんべ食品としても、あくまで委託製造でお手伝いしようという考え方にシフトしていきました。
開発での苦労について
試行錯誤で薔薇の花弁から色と香りの抽出に成功
薔薇の花弁に対して、これだけの水を入れて抽出するかは試行錯誤でした。
基本となる分量を何回もチャレンジしてやっと出来上がりました。
現在、すべての商品で弊社が出した割合が薔薇ジャム、薔薇シロップ、バラサイダー、そして化粧品などでも同じ分量で行っているとお聞きしています。
製造商品について
薔薇シリーズ
バラジャムの製造と同時にバラサイダーの製造も行っていました。
その当時、地サイダーブームで、薔薇のサイダーが出来ないかとご依頼をいただきました。
先にバラサイダーが完成しました。(現、奥出雲薔薇園のプレミアムスパークリングローズ)
次にシロップ、ジャムの順で完成していきました。
ジュレの販売も行っていましたが、使い切りのジュレにしては価格が高すぎるのでこちらも一度断念しています。
しかし、現在もジュレの開発は継続していて、薔薇ジュレを飲む薔薇ジュース(ジュレ風)として再度製品化にチャレンジしています。
今後の取り組み
新たな挑戦へ
奥出雲薔薇園の福間専務さんが朝来られると薔薇のいい香りがするんです。
朝薔薇を摘んで来られたんだなって分かります。
女性にとって薔薇はすてきな花だし関わりたい花なので、さんべ食品の商品もいまOEMで作っていますが、バラのジャムを作っているときは薔薇の香りがすっごくするんです。女性が作っているんでバラの花や香りに囲まれてるとすごくテンションがあがる、だから薔薇の商品は難しいんですけど作りがいがあります。
今後、こちらからも商品開発の提案をして行きたいし、奥出雲薔薇園の福間専務がいろいろとアイデアをお持ちなので、さんべ食品でもチャレンジして行きたいと思っています。
来年には長男も帰って一緒に仕事をするのでこれからさらに楽しみです。